短期滞在ビザで招へい

日本で技術・人文知識・国際業務ビザで働いているミャンマー人の方から、ミャンマーの故郷にいる妹を短期滞在ビザ(観光ビザ、親族訪問)で呼びたい、とのご依頼を年末にいただきました。故郷は、ミャンマー北部のザガイン管区です。クーデターによる戦闘が激しく、治安が悪い地域です。

短期滞在ビザの親族訪問は、在ミャンマー日本国大使館に、本人が申請に行きます。その際に、日本に住んでいる親族の招聘状などが必要になります。

短期滞在ビザ申請の必要書類は、以下になります。

・パスポート

・査証申請書

・招へい理由書

 ※具体的に記述する必要があります。招へい理由を裏付ける資料も提出します。

・滞在予定表

・身元保証書

・身元保証人の納税証明書、銀行通帳コピー(3か月分)

 ※通帳の預金残高は、100万円以上あることが望ましいです。

・住民票(記載省略のないもの)

・在留カードのコピー、パスポートのコピー(身元保証人が外国人の場合)

・家族関係リスト(日本語訳も)

・航空券の予約確認ができる書類

 ※航空券は、日程を変更できるチケットを予約してください。

・顔写真(45mm×45mm、6ヶ月以内に撮影)

日本側で書類を準備して、本国に郵送します。その後、申請人本人が、日本国大使館に予約を取り、大使館で申請します。

今回は、申請後、1週間以内に無事ビザが出ました。

招へい人の在留資格が、技術・人文知識・国際業務ビザであること、招へい人が日本で5年以上働いていること、預金残高が100万円以上あったことから、スムーズにビザを取得できました。

ミャンマーでは徴兵制が始まっているため、無事ビザを取得しても、徴兵リストに名前が記載されてしまっていると、空港で出国制限がかかり、日本に来ることができないという事態が発生する可能性があります。徴兵リストに名前が載るかどうかは、居住区の区長の裁量になります。賄賂なども関係しているかもしれません。

そのため、ビザは出たものの、来日できるかどうか心配でしたが、年明けに、無事に日本に来ることができました!

本当に良かったです(^^)

2025年3月28日、ミャンマーの第二の都市マンダレーの近くで、大地震が発生しました。申請人の故郷、北部ザガイン管区も震源に近いため、壊滅的なダメージを受けました。多くの建物が倒壊して、食糧も不足し、インターネットも遮断されて大変な状態になっています。

短期滞在ビザの期間は90日です。現在、ミャンマーの故郷に帰ることは大きな危険を伴うため、短期滞在ビザの延長申請(在留資格更新許可申請)を行いました。

身元保証人の預金残高が50万円ぐらいしかなかったため、少し心配でしたが、身元保証人としての責務を、きちんと果たせることを丁寧に説明して、無事ビザ(90日)を即日交付していただきました!

90日後、日本滞在期間が6ヶ月になると、緊急避難措置としての特定活動ビザへの変更申請を行うことになります。

日本で平穏に暮らしていただきたいと思うと同時に、早く故郷に平和が訪れることを祈っています。

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この記事を書いた人

早稲田大学卒業後、シンガポール・マレーシアで学習塾講師。帰国後、行政書士事務所を開設。外国人のビザ相談など国際業務全般、民泊サポート、相続・遺言サポートをしています。

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